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出版実績

100年使える「箱の家」をつくる

100年使える「箱の家」をつくる

このあと経済がぐんぐん伸びることは期待できず、30代・40代の所得の伸びが鈍っている中で、
いま多くの人が住まいに望む大きな条件は、次の2つではないでしょうか。
つまり、「長く住める家」であり、「無理せず手の届く価格の家」であることです。

自身も不動産鑑定士として、これまで3万軒以上の家を見てきた著者が提唱するのは、
QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の高い家を建てること。

結果、たどり着いたのは、本書でお話しする「箱の家」です。
これは、構造の面でも空間の利用効率でも優れた「箱型(直方体)」の住宅のことです。
シンプルで頑丈な構造を持っていて、建てるための費用やメンテナンスの費用も安く、
空間を最も無駄なく使えるのが、「箱型」の住宅です。それさえあれば、
あとは自由にカスタマイズできるようにすることで、流行に左右されない住宅になります。
こうして経済性と合理性を備えた家こそ、建てる人の人生の質、
つまりQOLを高めることのできる住宅なのです。

「リビングを中心に考える」
「家族構成の変化に合わせられるようにつくる」
「初期コストだけで考えずランニングコストを含めて抑える」

など、孫の代まで使えて、QOLを高めるコンパクトな家づくりのノウハウを凝縮した一冊。
あなたの家づくりにも、ぜひお役立てください。

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[お知らせ]
本書初版(第1刷)の本文中に誤りがありました。
お詫びして訂正いたします。
正誤表は以下のリンクからご覧いただけます。

正誤表PDFを開く

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著者紹介
渡辺晃/堀川悦夫(わたなべ・あきら/ほりかわ・えつお)
渡辺晃(わたなべ・あきら)
不動産鑑定士、不動産カウンセラー、日本不動産鑑定株式会社 代表。株式会社クリエイト礼文 CEO。山形県山形市出身。法政大学卒業。日本不動産コンサルティング(現:日本不動産鑑定株式会社)を創業し、1990年に山形市でクリエイト礼文を設立。賃貸・売買仲介を手がける。近代建築の巨匠であるル・コルビュジエの「住宅は住むための機械である」という思想に共鳴し、「ユニテハウス」を開発。

堀川悦夫(ほりかわ・えつお)
高校時代から、大学での専攻を建築にするか人間に関する領域にするか悩んでいたまま、建築学科で学び、ある講義で聞いた環境心理学に興味を持つが、家庭の事情から通学を断念。他大学に入り直して心理生理学を学んだ後、大学院で情報生物学を専攻した。その後は、もの忘れ外来において高齢者の認知機能・交通事故の研究などに関わる。現在、国立大学法人佐賀大学大学院医学系研究科および同医学部認知神経心理学分野の教授、同附属病院動作解析・移動支援開発センターで高齢者の認知機能や移動支援などで臨床活動を行っている。東北大学にて博士(医学)取得。

著者:渡辺晃/堀川悦夫
定価:本体1480円(税別)
発行日:2018/9/21
ISBN:9784295402114
ページ数:192ページ
サイズ:188×130(mm)
発行:クロスメディア・パブリッシング
発売:インプレス

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もくじ

はじめに 

第1章 快適な住まいをつくる不変のルール 
日本の家は長持ちしない? 
住まいは家族を守るための大切な「箱」
「居場所」がある、そのことが人を幸せにする 
歳を取ったときのことも考えて家をつくる 
家をつくるとき、どこをポイントにすればいいの? 
住宅を見るのに本当にふさわしい「ものさし」とは? 
住宅にも必要なQOLの考え方 
機能的な住宅をより安くつくることで、QOLは上がる 

第2章 「土地」と「立地」、そして「お金」 
家づくりのポイントは「建物」だけにあらず 
土地と建物のバランスを考える 
地域との整合性はあるか? 
人生の変化とのバランスも考える 
メンテナンスのしやすさはランニングコストに影響する 
水回りは集中させて配管のメンテナンスをしやすくする 
対面キッチンは一長一短 
バルコニーは家を傷める元凶 
ソーラー発電設備は本当に必要? 
家づくりのための資金の準備 
予算やローンはこう考える 

第3章 住みやすい「建物」の基本 
日本の家は木造建築がよい理由 
木は軽くて強い 
2×4工法で優れた住みやすい家に 
【耐震性】壁全体で家を支える「モノコック構造」は地震に強い 
【耐火性】木は鉄よりも火に強い 
【耐風性・耐衝撃性】ハリケーンで鍛えられた建て方 
【防腐性・防蟻性】水を遠ざけるポイント 
【気密性・断熱性】湿気や雨水の浸透なども防ぐ高気密住宅 
【遮音性】騒音のない快適な住宅 
【対応性】いつまでも続く暮らしのために 
【経済性】暮らす人にやさしい住まいづくり 

第4章 空間デザインでもっと住み心地のいい家に 
なるべく低コストで、質の高い家に住む 
家族の集まりやすい空間をつくる 
世代を超えて住み続けられる間取り 
箱型の家であることの利点 
機能性と合理性を備えた、住み心地のいい家へ 
和室や広い子ども部屋は本当に必要か 
リビングの広さを確保する 
家具の使い方で賢く家を広くする 
50㎝にこだわる究極のスペース有効活用

第5章 「動線」と「目線」で快適な暮らしを設計する 
「視線」を考えることで心地よい空間をつくる 
家から見える景色を重視する 
クロスはシンプルな白がいい理由 
内装と家具で空間は生まれ変わる 
五感を刺激する空間を目指す 
「目線」「サイズ」「動作」を意識する 
生活スタイルに即して動線を考える 
リビング階段をつくる 

第6章 [対談]住まいを「人生」から見直すQOL住宅 
なぜ「QOL」を住まいに取り入れるのか? 
未来を想定してなかったばかりに残念なことになるケースもある 
患者や家族の希望を叶えても、QOLが上がるとは限らない 
本当にお客さんの話を真摯に聞いた上で上手に誘導する 
「QOL住宅」は住宅のスタンダードになる 

第7章 巨匠の建築から導き出された6つの知恵 
その作品群が世界遺産にも認定されたル・コルビュジエ 
両極端な2つの建物 
巨匠の思想を日本の家に取り入れる 
①箱型総2階建て 
②ツーバイフォー住宅
③S&I(スケルトン&インフィル)設計
④低いイニシャルコスト
⑤ランニングコストの節約
⑥100年飽きないシンプルデザイン 
医療の世界から住宅建築業に参入 
あらためて、コルビュジエの思想へ 

おわりに

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