2018.02.09

商品開発のためのリサーチ方法。売れるデザインを生み出す行動観察。

新商品を開発するとき、あるいは既存の商品をリニューアルするとき、それらを「売れるようにする」ことはどんな企業にとっても重要なことだと思います。その際、商品を「売れるようにする」ためには、商品の機能だけでなく「デザイン」も大きな役割を担います。
では「売れるデザイン」をつくり上げるために必要なものとは何なのでしょうか。
『問題解決の新しい武器になる 視覚マーケティング戦略』(ウジトモコ 著)より、商品開発に欠かせない「売れるデザイン」をつくるためのリサーチ方法をご紹介します。

 

過去の数字からはわからないことを見つける

「新商品を売れるようにするデザイン」を知りたいとき、あなたならどうしますか? いくつかの異なるデザイン案をつくり、ソーシャルメディアで「好き嫌いアンケート」をしたり、過去の売り上げデータから方向性を探ろうとしたりしていないでしょうか。

良い方法は、行動観察の分析です。製品の周辺情報、つまり製造者からはじまり、流通、店舗、さらには使用者という一連の流れの中に身を投じてフィールドワークして、生の情報をつかむのです。

デザインを好みだけで選ぶのは危険

ある程度、未来の市場が予想されるサービスや新商品などのデザインを選考するために、あるいはPR(広報)や前宣伝の一環として考えれば、アンケートのような試みは話題づくりとしていいのかもしれません。けれども、デザインには今の価値だけでなく未来に資産となる価値、つまりどれくらい長い間使用できるかという耐用年数や、さまざまな場面で活用できる拡張性など、アンケートだけでは測れない指標があります。

アンケートで質問され、デザインを好みだけで選んでしまいがちな素人の判断を採用することはリスクと考えるべきです。未来に好まれるデザインが、現在見える数字として姿を表すということは考えにくいからです。

自分たちの価値を見つめ直すことがスタート

製品の周辺にいる人々の行動観察から問題を発見していく手法は、ユーザビリティ(製品の使いやすさ)やプロダクトデザインの分野からはじまり、さらにイノベーションを生み出すための手法としても開花し、デザイン業界では、「デザインリサーチ」という言葉が用いられ、大変注目を浴びています。

こういったリサーチを経ずにいきなりデザインをしてしまうと、情報が足りず、とても狭い視野でのデザイン案しか生まれないでしょう。まず大切なことは、周辺情報から自分たちの商品・サービスが持っている価値をもう一度見つめ直す、洗い直すことです。

 

書籍紹介
『問題解決の新しい武器になる 視覚マーケティング戦略』

著者紹介
ウジトモコ(うじ ・ともこ)
アートディレクター。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、広告代理店および制作会社にて三菱電機、日清食品、服部セイコーなど大手企業のクリエイティブを担当。1994年ウジパブリシティー設立。デザインを経営戦略として捉え、採用、販促、ブランディング等で飛躍的な効果を上げる視覚マーケティングの提唱者。ノンデザイナー向けデザインセミナーも多数開催。かごしまデザインアカデミー「デザインクリエィティブ総合講座」講師。「福島美味ブランドプロジェクト」のアートディレクションを担当するなど、最近では地域ブランディング案件にも積極的に取り組んでいる。著書に『視覚マーケティングのススメ』(クロスメディア・パブリッシング)、『売れるデザインのしくみ ―トーン・アンド・マナーで魅せるブランドデザイン― 』(BNN新社)、 『デザインセンスを身につける』(ソフトバンク新書)、『伝わるロゴの基本―トーン・アンド・マナーでつくるブランドデザイン―』(グラフィック社)などがある。
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